極域でみられるオーロラ現象は、惑星の内部で作られる磁石の極(磁極)の周辺で見られます。自転軸が横倒しとなっている天王星(図1)では、磁極やオーロラの場所が、地球からは見えたり見えなくなったりします。
Laurent Lamy博士らは、ハッブル宇宙望遠鏡によって、地球からも天王星オーロラの画像の取得に成功し、20年以上に跨るハッブル宇宙望遠鏡によるオーロラ観測と解析を行ってきました(図2)。
太陽風変動が大きいときに天王星オーロラも増光する傾向がみられることから、情報通信研究機構による天王星位置における太陽風変動の推定結果も、オーロラ観測日時の決定に用いられてきました。
長期に渡る天王星オーロラの解析から、今回、自転周期を精度高く導出することができました。その精度は、今後40年ほど経っても、天王星の場所を特定できるというものです。本研究成果は、2025年4月7日に英国科学誌 Nature Astronomyに掲載されました。